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私が生まれ育った高松市の屋島は、いい所である(源平の壇ノ浦の合戦で有名)。子どもの頃は、海岸沿いに塩田が広がっていた。流下式塩田である。塩田の中は、非常に神秘的であった。塩水が、ザーッと流れ落ちる音が、今も忘れられない。
現在は、塩田のおもかげは全く無く、新川と春日川の河口には、高松駅へと延びる大きな橋が架かり、塩田の跡地には大型ショッピングセンターや、住宅が立ち並んでいる。これまた淋しい。
中学、高校時代に、親友の安藤君と、讃岐うどんの食べ歩きをした。どこのうどん屋が一番ウマイかを、決めるためである。その結果、琴電潟元駅近くの、藤村の冷しうどんが日本一と決まった。いまだかつてこれ以上ウマイ冷しうどんは食べたことが無い。ところが、久しぶりに屋島に戻った時、子どもに食べさせてやろうと思い行ってみたが、藤村のうどん屋は、見当たらなかった。もしかしたらどこか別の場所で今も営業しているのかもしれないが、とにかくこれが一番寂しかった。
私が東京へ出てきて最初に食べたのは、やはりうどんであった。三鷹駅前の立ち食いうどん屋に入って、うどんをたのんでビックリした。汁が真っ黒なのである。それでも汁は、全部飲んだ。
それから24年が経つが、今でも立ち食いうどん屋に入るとソバではなくうどんをたのむ。うまくなくても、うどん! 香川県民のサガであろうか。
たのんだうどんが出てくる間に、コップに水を一杯汲んでおく。そして、出てきたうどんにその水を全部かけて食べる。そうすることにより少しでも汁が薄まり、また猫舌の自分にとっては、一石二鳥である。
また、藤村 の冷しうどんが食べてみたい...
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